みなさん、お久しぶりです!
ハの地域観光開発事業も、あっというまに3年目を迎えました。
これからは、いよいよラストスパート。整備した農家ホームステイやローカルガイドを、どんどん実際のお客様にご利用いただき、フィードバックを受けながら、サービスの質を高めていきます。
そこで、ブータン在住の外国人を対象とした1泊2日のモニターツアーを企画しました。

農家ホームステイのホストファミリー例(1日目)

ハの谷を見下ろせる、タクチュ・ゲンパ僧院からの眺め(2日目)
2日間で、ハの魅力を存分に堪能していただくべく、地元ローカルガイドたちオススメのアクティビティをめいっぱい詰め込んだこの企画。
在留邦人のみならず、多国籍のみなさんに参加していただけるよう、英語チラシを作成しました。
実は私、ブータンに来る前は、東京の旅行会社で、外国人向けの日本国内パッケージツアーの企画・マーケティングを担当していました。今回、ツアーのチラシを作成するのは実に5年ぶり。RSPNの同僚、カチさんに、「どういう言い回しをしたら、より魅力的な内容になると思う?どんな写真を使ったら、みんな参加したいと思うかな?」と問いかけながら、一緒に試行錯誤して仕上げました。
そして、先週末にさっそく募集を開始。
すると、どうでしょう!JICAブータン事務所から呼びかけいただいた効果も大きく、受け付け開始から5日目の本日3月14日時点で、日本人7名、アメリカ人3名からの予約や、その他複数名からのお問い合わせをいただいたのです。
問い合わせが来ると、本当にやる気がでます!在留外国人のみなさんが、私たちが考えたハのツアーに興味を持ってくれたようで、とても嬉しいです。同僚や知人からも、『チラシのデザインが良いね!』って褒められました。頑張って作ったかいがありましたね。
参加人数枠を、10名から15名に拡大しましょう!そして、今回のモニターツアーがうまくいったら、ティンプーの学校教諭たちに同じような内容のチラシを配って、ティンプーの子どもたちが、夏休みに田舎体験できるような企画を提案しましょう!親も、都会しか知らない子どもたちに田舎暮らしを体験させたいはず。絶対にウケますよ!
と、歓喜とやる気に満ち溢れるカチさん。
ブータン国外で研修を受けた経験もなく、自然学校の事例などを全く知らない彼女ですが、自発的に、ティンプーの子どもたちが次の顧客層となることに気が付いたのです。
私は、心に温かいものがじわっと染みるような、なんとも言えない嬉しい充実感で満たされたのでした。

3月末には、ブータン王立大学(RTC)の学生たち27名に対し、エコツーリズム研修として、ハの1泊2日ツアーを企画することに!打ち合わせに熱が入るカチさん(右)とRTC講師(左)。
カチさんの様子を感慨深く見ていた私は、ふと、「日本で最初に林間学校が始まったのはいつなんだろう?」と気になって、調べてみました。ウィキペディアによると、それはなんと、1918年(大正7年)。今からちょうど100年前に遡ります。
100年後のブータンでは、「夏休みに子どもたちが田舎体験をする」というトレンドが、一般的になっているのかな。そうしたら、私たちが事業を展開したポブジカ谷やハは、「ブータン林間学校発祥の地」なんて言われていたりして…。
私はそんな楽しい妄想にふけりつつ、「国づくり」に携われる国際協力の醍醐味を、改めて噛みしめたのでした。とにかく、まずはモニターツアーを成功させ、参加者の皆さんに満足いただくことが、妄想を現実にするための第一歩。カチさんと共に、旅行会社での経験を活かしながら、ひとつひとつ、ぬかりない手配をしていこうと思います。
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