ブータンの玄関口、パロの空港を降り立ち、急なつづら折れの坂道を上り、モミやツガの立派な針葉樹が見えてくると、そこがチェレラ峠です。
チェレラ峠は、現在ブータン国内で車で行くことのできるもっとも標高の高い地点で、3,980mとも、約3,800mとも言われています。(なぜか、正確な標高の分からないのは、ブータンらしいところ)。
チェレラ峠は標高が高いため、真夏の7月でも10度を切ることが多く、周囲にさえぎるものもないことから、風のある日はそれは、それは、寒いんですよ。
でも、晴れた日の展望は最高で、遠く7,300mのジョモラリ山の雄大な眺めが見られた時には、ただただなにも言葉が出ず、見入ってしまいます。
チェレラ峠付近は、高山植物や野鳥の宝庫でもあります。赤、白、紫のポピー、エーデルワイスの仲間、キキョウなどが咲き乱れる中、鮮やかな羽色をした鳥たちが囀っている姿はとっても絵になります。私は仕事を忘れ、いつもチェレラ峠で1-2時間ほど小休止し、カメラを片手に、鳥や花の写真撮影にいそしんでいます。
ハを訪れる方は、ぜひチェレラ峠で、そして、できるだけ午前中早い時間に一度立ち止まってください。ジョモラリ山や青空の下の花や鳥たちの姿は素敵な旅の思い出になることでしょう。